[PHOTO集] 室生寺
2007.01.03

今年は趣向を変えて・・・お正月に奈良に行ってみました☆

奥深い山と渓谷に囲まれたここ室生の地は、
太古の火山活動によって形成された室生火山帯の中心部なのだそうです。
(火山帯・・・という感じはしませんが)

★室生寺の縁起を少しだけ★
もともとこのあたりは、古くから神々の坐ます聖地と仰がれていたそうですが、
現代のようなお寺になったきっかけは、
奈良時代の末期、
この地で皇太子山部親王(後の桓武天皇←平安遷都を行った有名な天皇さまです)の
ご病気平癒の祈願が、
興福寺の高徳な僧によって行われ、これに卓効があったことから、
勅命により国家のために創建されたのが、その始まりだそうです。

桓武天皇って、めっちゃ壮健だったイメージがあるんですけど、
まぁ、人間だからたまには病気もするか・・・(^^ゞ
なかでも建立の実務に当たったのは、修円というお坊さまだったそうです。
修円さんって、そんなメジャーな人じゃない…なんてことはなくて、
最澄や空海と並んで、当時の仏教界を指導する高名な学僧であったそうですよ

以来室生寺は、山林修行の道場として、
また法相・真言・天台など、各宗兼学の寺院として独特の仏教文化を形成するとともに、
平安前期を中心とした
数多くの優れた仏教美術も継承していったそうです。

でも、もっと室生寺の名をを有名なのは、
厳しく女人を禁制してきた高野山に対し、
女人の済度をもはかる真言道場として女性の参詣を許したことから
『女人高野』と親しまれていることですよね〜〜〜☆

山門から、少しだけ石段を登ると、↓↓の金堂が見えます。
中には、素晴らしい仏教美術の数々が・・・!
室生寺で、ぱいんが一番印象に残った建物でした★☆★

金堂と金堂内陣

平安初期の建立であり、
もちろん国宝です〜!!
正面側面ともに五間の単層寄棟造りコケラ葺き。

内陣には、
堂々とした一木造りの御本尊、釈迦如来立像(平安初期・国宝)を中心に、
(↑素晴らしかったです!↑)
向かって右側に薬師如来像、地蔵菩薩像(平安初期・重文)、
左側に文殊菩薩像(平安初期・重文)、
十一面観音菩薩像(平安初期・国宝)の各像が並び、
その前に
運慶の作と伝えられる十二神将像が一列に並べられています。

ちょっと肉眼では確認できませんでしたが、
本尊の背後にある大きな板壁には、
珍しい
帝釈天晏陀羅図(平安初期・国宝)が画かれているそうです〜(^O^)

本当に、国宝のお仏像さまの宝庫でしたよ♪


金堂からまたもう少し石段を登ると、本堂が見えてきます。

 

濯頂堂(本堂・鎌倉時代・国宝)

ここは真言密教の最も大切な法儀である瀧頂を行う堂だそうです。
(といっても、瀧頂がどういう法儀なのかは分かりませんが・・・)
建立は延慶元年(1308)←もちろん国宝です!!

五間四方入母屋造りの大きな建築で、
内陣と外陣を板扉で区画し、和様と大仏様の折衷様式を示しています。


本堂から向かって左に行くと、
あらら!
不意打ちのように、五重塔が見えてきます。

五重塔(平安時代初期・国宝)

総高16.1メートルと、屋外に建つ五重塔では
最小のもの
(ほんま、ちょっと小さかった・・・)
勾配がゆるく軒の出の深い槍皮葺の屋根は、
朱塗りの柱や白壁と心地良い対照を保っているそうです。

平安時代初頭の建立と云われ、
室生山中最古の建築であるそうですが・・・

実は、この塔は、
平成十年の台風により大きな損傷を蒙ったのです。
(関西にお住まいの方は、ご記憶に残っているのではないでしょうか?)
無事に、平成十二年に修復、落慶したのですが、
やはり、往時の面影にはほど遠く・・・。
確かに見かけはその通りに作り直せても、
古さが醸し出す、独特な雰囲気は元には戻せないですよね〜!


この塔は頂上の相輪が珍しく(って、写真では見えないですよね)、
九輪の上には普通ならば水煙であるのに、
これは宝瓶を載せて宝鐸を吊りめぐらして天蓋を作ってあることなど、
他に類がない形式であるそうです。

実は、損傷以前、
中学生の頃
(だったかな)、ぱいんは、室生寺を訪れたことがあるのです〜
その頃に見た塔のイメージと全く違っていたのはショックでした・・・。


お正月早々ぼやくのもなんなのですが。
今回、室生寺を訪れてみての感想を少し・・・
ぱいんは、いつも行き当たりばったりな紀行をしているせいで、
頼りは、建物や史跡に建てられている立て看板なのです。
立て看板を見ながら、あぁそうなのか…などと、納得しつつ、
興味深い事柄については、帰ってからちょこっと調べたりしています。
ところが・・・!
ここ室生寺には、そんな立て看板が全く見あたらないのです〜
帰ってから見た公式ホームーページにも、ごくありきたりなことしか書いてない!!
しかも・・・!
期待の五重塔が、小さい上に、往時の面影もないときたら…。

でもね、
あまり、お正月早々ぼやくのもなんなので、
(どっちやねん!)
ここのおすすめもすこし・・・。
この室生寺は桜の名所なので、桜の季節でもないお正月は、めっちゃすいてます!
道もすいてるので時間も読めて、駐車場も広いので、お正月に訪れるの、ちょっとツボかも。

それと、ここって、ヨモギが名物のようで、
草団子や、ヨモギを使っての今川焼きは、ものすごくおいしかったです。
あと、かなり変わったところでは、
ヨモギと、野生の猪を使った
お好み焼きは、ホントにおいしかったです!!
(って、食い意地ばかりですが)

さすが幽玄の地、このあたりは、
夜になると、今年の干支でもある猪さんや、
鹿さん、そしてお猿さんの天国なのだそうです〜
★☆★

今回の紀行は、ホントにネタなしですみません…<(_ _)>
記載の内容も、ほとんどがパンフレットを見て書いたものです。
さて、新年2007年の始まりです〜♪

今年も皆さまにとって幸多い一年であることを祈念して、
このあたりで、PHOTO紀行を締めさせていただきます〜〜〜(^o^)

=完=


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