垂水神社の続きです。
今回は、お待ちかね(?)の垂水の滝のご紹介です。

住宅開発のため、
(このあたりは、有名な大阪のベッドタウンなんですー)
地下水脈が埋もれてしまい、
今ではこんなショボい(ごめんなさい)滝になってしまってますが、
近世までは「その泉沸くが如し」と言われるほど、水量豊かであったそうです。



同じく、万葉集巻八、
「春の雑歌」の冒頭に収められている志貴皇子の
「懽(よろこ)びの歌」
いはばしる たるみのおかの さわらびの
もえいづるはるに なりにけるかも

は、生命躍動する迎春の賛歌として
広く親しまれていますよね〜♪
清水は、古くから
不老長生の神泉として尊ばれてきたそうで、
万葉集の中にも
いのちおし さきくよりけむ いはばしる
たるみのみずを むすびてのみつ

の一首が残っています。

いつまでも長く元気で暮らせますよう、
願いを込めて垂水の神泉を飲みました♪
というような意味でしょうか。



志貴皇子の歌碑
※ちなみに、千里の丘は、かつてはワラビがたくさん取れたそうです!!

「垂水」は滝を表す一般名詞なので、
この歌が、必ずしもここでの詠作であるかどうかは分かりませんが、
この地が難波より有間温泉へ向かう要道(有間道)に面していること、
舒明朝から孝徳朝にかけて有間温泉への行幸がしばしば行われたことから、
天智天皇の皇子であった志貴皇子が行幸に随行し、
ここで詠作した可能性も大きいですよね〜〜〜っ

平安時代になると、垂水神社の名は、祈雨・祈晴の記事で、
たびたび文献に顔を出します。
いずれにせよ、滝と結びついて、「水」に関する信仰が、
以後もずっと続いていたということですね〜☆

滝の前にあった看板には次のような注意書きが…
一、この滝は”潔斎”や”行”を行う浄場です。
一、霊水を受けられる方は、自然の畏恵に感謝して、
   手を合わせてからいただいて下さい。
一、土足では絶対に入らないで下さい。

うわ〜〜〜
どうしようかな・・・
せっかく来たんだから、
ぜひとも垂水の滝を見てみたいし・・・
でも、裸足になるのはなぁ・・・(ストッキングもはいてるし)
なにより、一人で入っていくのは怖いのです。
晴天の真っ昼間、怖いはずなどないのに、
ここはなぜか薄暗くて、
入れば、そのまま黄泉の国に
迷い込んでしまいそうな(真面目な話ですよー)、
一種独特な雰囲気を醸し出してるんです〜〜

それでも意を決して、まずパンプスを脱いで、
さすがにこんなところでストッキングを脱ぐ勇気はなかったので、
ストッキングのまま、とりあえず、ちゃんと手を合わせてから
ぱちゃぱちゃと滝の方に進みました。
足下には、小さい虫がいっぱいいます。(怖い〜!)
で、戸から、そっと覗いて撮ったのがこの写真です。
写真では、ぽつんぽつんと水が落ちているように写っていますが、
さすがにそんなことはなくて、一応細いとはいえ、スーッと水は落ちていました。

戸の中には、コップも置かれてあって、
「霊水をいただく方はこのコップをお使い下さい。」
と書かれていたんですけど、
とにかく怖くて怖くて、霊水をいただくどころか、
写真だけ撮ると、走って戻りました〜〜〜(>_<)
(たった、2,3mの距離なんですけどねーっ)
戻って足を見ると、虫が数匹足にたかっていました。(キャーッ)

※滝の写真は、画像修正ソフトでかなり明るさを調整しています。
そのままでは真っ暗で何も見えないのですーっ
晴天の真っ昼間ですよーーーっ!
こう書けば、ぱいんの怖かった気持ち、
少しは分かってもらえます?

すみません・・・
なんだかまとまりのないレポートになってしまいました。
次回は、一人ではなく誰かと一緒に行くことにします。
そうすれば、もっとじっくりと滝を鑑賞して、ご霊水もいただけると思いますので〜

(戻  る)


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